DIRECTOR PROFILE

JULIEN TEMPLE

53年ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学在学中にフランス人監督ジョン・ヴィーゴに魅了され映画ファンに。同時期、音楽シーンにも触発され、カメラを回すようになった。時は70年代半ばで、デビュー作は当時結成されたばかりのセックス・ピストルズのドキュメンタリー『セックス・ピストルズ/グレート・ロックンロール・スウィンドル』となった。ほどなくMTVの誕生と全盛期が訪れ、80年代は音楽ビデオの監督として多くの作品を手掛けた。カルチャー・クラブやデヴィッド・ボウイ、ミック・ジャガーなどのビデオが代表作。その勢いにのり86年には初の長編映画『ビギナーズ』でデビュー。これは惜しくも不発におわり、英映画会社ゴールドクレスト倒産の引き金になったと言われたほど。
しかしジャネット・ジャクソンやホイットニー・ヒューストンなどの米アーティストに気に入られた彼は、ハリウッドへと拠点を移す。しかしハリウッドでは才能が開花することはなく、90年代にイギリスに帰国。帰国後は彼が最も得意とするところのイギリスの音楽シーンを、音楽ファンと社会的な視点から考察する『グラストンベリー』や『LONDON CALLING/ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー』など、精力的に新作を発表し続けている。『ドクター・フィールグッド ーオイル・シティ・コンフィデンシャルー』は彼の独自のスタイルが開花した最も完成度の高い作品となった。現在彼はキンクスのドキュメンタリーを制作中である。